帰りたいと言わない理由。

義母は最近、広島に帰りたい、いつ帰る?と言わなくなった。そりゃええこっちゃ・・・と喜んでいたが、義母にとっては帰る必要がないからだということが判明。ここがその広島の家なのだ。ここは福山市○○と家の住所をはっきりと言う。私が何かを持っていくと「ありがとう、仏壇に備えてこよ・・・」と行って、隣のベッドルームにあるトイレのドアを開ける。そして出てくる。義父の姿が見えなくなると「おとうさん、二階にでもいったんじゃろか?」とベッドルームを見る。

 

毎回、私に「みっちゃん、よ〜来たなぁ。ここまでどれぐらいかかる?」「ん、3、40分かなぁ。」「それは福山からじゃろ?」と。そう、新幹線がとまる福山の駅から家まで車で30分ほどかかる、その福山駅からの話と思っている。「ううん、家から。」「えっ大阪の家から?」「そうやでぇ〜」という。「そうなん」と納得する義母。このここまでどれぐらいかかる?って会話は1時間の間に7、8回は繰り広げられる。毎回同じ回答をする私。

 

散歩に連れていく。戻ってきてホームの建物(ちょっと変わっていてオシャレな建物)を見て、「ここに来たことあるんじゃ」という。いや、さっき、ここから出てきましたんですぜと思う。

 

何はともあれ、帰りたいが収まっている最近は穏やかな感じではある。ただ、だいぶん慣れたのか義父の地が出てきて、理由はわからんが義母を怒鳴ることがしばし。そのたびに義母は別ブースのグループホームのほうへ避難してくるとのこと。ケアマネさんと私の想像では、義母のつじつまの合わない話をいちいち真に受けいらつく義父は怒鳴ってしまうのかなぁ〜と。義母の認知症具合が理解できないあたり義父も認知症ではあるが、あまりに頻繁に怒鳴る×逃げるが繰り返されるようであれば、2間のあいだのドアを戻して部屋を個別にしたほうがいいかも・・・と言うている。

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