次男の歯

昨夕、1週間ぶりの歯科の日。
別に一緒やなくていいのに、長男と同じ予約時間。
いや〜私は出来たら月曜日のお昼前がええのに・・・

私たちのついでに、
学校から虫歯がおまっせ、歯医者さんに行きなはれ用紙をもらってきてる
次男坊主も入れてもらう。

私が歯医者さんに着いてから
次男坊主を呼んだので、すでに私は中に入って口をあんぐり開けているときに
ヤツはやってきた。

私の前に入っていた長男は私が終わったときには
すでに次の予約をして帰宅。
今回はちょいちょいで早々に終わった私は
びびりながらベッドに横たわっている次男坊主の
頭上を通りすぎ待合室で週刊誌に手を伸ばす。
週刊誌なんて、美容院か病院ぐらいでしか読まない。
が、ここ1、2年は美容院に行っていない私。
娘に切ってもらっているから。
なのでひさしぶりの週刊誌。
のりピー記事に見入る。
10歳の子供はいったい誰が面倒みているのであろうかと心配する。
なんせ、ドアの向こうでびびりながら口を開けているわが次男坊主より
2歳下という。
ほぼ同年代の子供なので、気になるよなぁ。

川村カオリさんの訃報記事にうるうるしていたら、
ドアが開き、
「お母さん、ちょっと・・・」と呼ばれる。

次男のとこに行くと
先生が
「こことここに大きな虫歯あります」と説明して
見せてくれるのだが、
私、眼鏡をかけておらず、次男の表情すら見えないのに
口の中の虫歯なんて見えるわけがない。
それに、別に私が見てもしゃ〜ないやん。
適当に
「そうですね」と返事しとく。

なのに、先生はまだ食い下がって
「それから、ここにも」って反射鏡で見せてくれようとしはる。
内心、見えへんねんけど・・・と云いながら
ここも適当に返事しとく。

自分の歯のときだって、
横手のテーブルの上におかれたPC画面に映し出された
レントゲン写真やデジカメ画像を見て説明しはるが
それも見えてへん。
目の手術したから歯の治療は無理やったというたのに
私は目が悪いちゅうねんと思いつつ、
いちいち説明するのも面倒なので、
「はいはい」と返事をする。

自分の歯でもそんなんやのに、
子供とはいえ、人の歯やん。
歯磨きするのは私ちゃうし、
ちょっとは痛い目して歯磨きに力をいれやなあかん。

「いまから、ここの虫歯治療をします」と云わはる。
「はい、お願いします」と私
「それが、麻酔は嫌やと云うので麻酔なしでします」と
「へっ」と思うが
やっぱりと思う。

なんせ、指先の怪我のとき、麻酔注射で真っ青になり気を失いかけたという
口ばっかりの超怖がり。
虫歯治療の麻酔は歯茎に注射するっていうのを説明したもんやから
びびってる。

「麻酔、痛くないで」ってとりあえず本人に云うが
口を開けたヤツは無言。
まぁ、好きにしたらええわと
「そしたらよろしくお願いします」と私は
そそくさとそこから離れ待合室に戻る。
さっきの続きを読まな・・・

週刊誌に目を落としながら、
てか、見えへんから
週刊誌を顔10㎝まで持ち上げて読む。
手が疲れる。
ふと、
麻酔せ〜へんし、そばにお母さんいててくださいってことやったんやろか?って
え〜〜でも、中1の坊主やで。
それはないやろ。
そんなあほなことよ〜せんし。
私がそばにおっても痛いもんは痛い。
重篤な病なら、手も握ってそばに居るが
自業自得の虫歯治療は痛い目しなはれという思い。

しばらくすると神妙な顔で出てきた次男坊主
「麻酔せんかったら痛かったやろ?」
「うん」
「麻酔したら痛くないで」
「麻酔が痛い」

麻酔が痛いって
麻酔なんて針刺すだけやんかぁ〜〜と思うが
その針が怖いようなのでこれ以上は云わない。
でも、
麻酔なしやと先生も思う存分の治療ができやんことないのかと
中途半端で終わるよりきっちりケリつけてもらうほうが
ええのにと思う。
今度、私の時にいっぺん先生に聞いてみよ。

帰宅した次男坊主は
「あのドリルみたいなんがなんか嫌やった」という。
「歯医者さんって工事現場みたいやろ?
虫歯の絵によう工事現場風に書いてあるのんあるけど
ほんまあんな感じよなぁ」と私
「うん、でも嫌や」
「ふ〜ん。母さん、歯医者さん好きやねんけど」と私。

あの独特なにおいの薬をチッチっとつけられる
あの薬が好きやねんなぁ。
ずっと口をあんぐり開けていてあごがだるくなるけど、
眼科よりおもろいわなぁ。
あのいろんな器具があって
用途に応じて付け替えるってあたりもおもろいし。

内科でお口あ〜んして聴診器あてて・・はおもろない。
唯一おもろいのは
水銀の血圧計。
今時の血圧計やなく、水銀の血圧計。あれはおもろい。
あれでどうやって血圧を測るかっていうのは
去年、父の看病通いのときに
教育実習の女の子に教えてもらったのだ。
一度でいいから
あの血圧計で血圧を測りたいと密かな夢を持つ私なのだ。

とまぁ、次男坊主と私の歯科通いはしばらく続く。
長男は歯の掃除をしてもらって11月に予約を取ってしばらくはなし。
麻酔嫌いな次男坊主は
次から部活の都合上、最終時間での予約。
私は月曜日の生協の後と別々になる。

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